円空・木喰は展示の半分近くを占めるが興味ないのでカット。会場を3周した。図録は買わず、絵はがきを7枚買った。
なかなかの名品が見られてまあ満足ではあったが、国宝は前後期通じて4体だけとチト寂しい。
そんなこともあって、バカ高い観覧料の割にはしょぼくれた『特別展』だと思った。向源寺の十一面観音をメインに他のをおまけで呼びました、という感が拭いきれない(絵はがきもこれだけで5種類も売られていたし)。なんというか、滅多にテレビに出ない中島みゆきの出演を呼び物にして、周りを演歌歌手ばっかりで固めた紅白歌合戦みたいなしょぼくれ感なのだ。ちらしに『一木オールスター』とか書いてあるけど、室生寺の釈迦如来とか法隆寺の九面観音とか法華寺の十一面観音とか、一木造で最大とされる新薬師寺の本尊とか、ここに来ていないスターは他にも大勢いる。どこが『オールスター』なんだよ、ほかにもサザンとかユーミンとかいるだろ、とか思ってしまう。
とかいいつつも、もちろん後期展示にも行くつもりだ(チケットも買ってあるし)。宝菩提院の仏像のあるあのステージに、向源寺の十一面観音が立つとどのように見えるだろうか。(東京国立博物館・2006年10月14日観覧)