法然と親鸞 ゆかりの名宝
2011-11-07


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早来迎が来るというので早割チケットを購入しておいた。早来迎は11月13日までの展示なので、いなくなってしまう前に見に行った。
早来迎の入れ替わりは山越阿弥陀だが、これは以前見たことがある。早来迎じたいも京博でたまに展示されることがあるらしいが、自分は未見だ。


開場10分前の9:20頃に会場に着いた。列は100人程度で大したことはなかった。e-チケットもちゃんと印刷してきたので、バーコード読み取りもスムーズだった。
それでも第1会場の入口は列ができていた。展示リストを見ると第4章に早来迎があるらしいので、第2会場から入ることにした。こちらは人がほとんどいなかった。この日は順番どおりにまわる人ばかりだったようだ。うっしゃ、ラッキー。

阿弥陀三尊坐像(浄光明寺)
No.149。脇侍の顔がよい。本尊には土紋装飾が施されている。土紋装飾とは、花などの模様を型抜きした粘土を貼り付けた装飾法で、鎌倉独特なんだとか。仏像好きを自認していた自分だったが、初めて知ったのだった。まったく修行が足りぬ。
当麻曼荼羅縁起(光明寺)
No.144。中将姫の物語。前期展示は前半部分だ。蓮の糸を染める場面までなのだが、巻物は以外に短かった。
本願寺本三十六人家集(素性集)(西本願寺)
No.186。字や料紙が美しいのはもちろんだが、保存の良さにも驚いた。写真集なんかを見ると、素性集の料紙がどうも一番地味っぽい気がした。一番きらびやかなのは重之集だろうか。
阿弥陀二十五菩薩来迎図(早来迎)(知恩院)
No.157。これはよい。展示がちょっと暗めなので、明るいレンズの単眼鏡でのぞくと素晴らしかった。阿弥陀如来の截金風の模様も素晴らしいが、自分が感心したのは周囲の菩薩だ。ほっそい糸にビーズが連なっているアクセサリーといい、透明感のある羽衣といい、得も言われぬ美しさだ。
余談だが、自分は「早来迎」という愛称(?)を、まだ死んでいないうちから早く迎えに来るからそう言うのかと思っていたのだが、解説板によると、左上から右下へと流れるような構図が生み出すスピード感が由来だというようなことが書いてあった。

で、第2会場を出て、第1会場からまわりなおした。第1会場の方は典籍や絵が中心。

観無量寿経註(西本願寺)
No.29。修行中の親鸞のおっそろしく細かい書き込み。
西方指南抄(専修寺)
No.36。84歳の親鸞のおっそろしくクセのある字で書かれた、法然の言行録である。

結局第1会場は流し見して、ふたたび第2会場へ。じっくり見てから平成館を出た。東博の特別展にしては空いていて、気持ちよく鑑賞できた。早来迎の絵ハガキを買おうと思ったが、印刷があんまりにもあんまりだったので止めた。図録はそもそも買う気がなかったので、今回はお土産なしという結果になった。
あとは法隆寺館、本館とまわった。法隆寺館は大好きなお面の部屋は閉まっていたが、聖徳太子絵伝が出ていた。これは随分久しぶりな気がする。本館には、毎週観ているBSアニメ『へうげもの』の主人公・古田織部の作品などがあった。茶杓はテレビのまんまだし、無礼極まりない(らしい)手紙なんかは、あの番組のあの古織様のイメージにぴったりだと思った。長次郎の茶碗なんかも面白い。どうもあの番組(と、合わせて放送される『へうげもの名品名席』)を見始めてから、自分は茶道具の見方が変わった気がする。
裏の庭園の公開時期だったが、もちろん紅葉はまだまだで、鳥もカラスとカルガモしかいなくて特に収穫なし。


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