知られざるミュシャ展
2013-12-11


自分はミュシャにはそれほど興味がない。テレ東の『美の巨人たち』の放送も観たけど、なんかあんまり入り込めなかった。が、運良く招待券をゲットしたので、まあ、観に行ってもいいかな、と思った。
なかなか土日の都合がつかないうちに、会期末が近づいてきた。そこで金曜の仕事上がりに相棒と待ち合わせて行くことにした。美術展はちゃちゃっと切り上げて、そのあとにどっか旨いメシでも食いに行くとしよう。


終業と同時にダッシュしたら、横浜そごうには18時前には着いた。ディナーの予約は19時半なので、時間はたっぷりだ。会場は、空いてるかと思ったら、まあまあの込み具合。やはり仕事上がりっぽい人が多かった。

入ってすぐは、ぽくない絵ばかり。まだ自己のスタイルを確立する前の作品みたいだ。
しかし進むとやがて、いかにもミュシャなキレイキレイ系の絵が登場してきた。ふうん、と思いつつ眺めていると、コーナーを曲がったところで大ポスターが並んでいた。
それは「ジスモンダ」をはじめとする、サラ・ベルナールをフィーチャーした等身大くらいのポスターだった。これらはさすがに見応えがあった。
自分が感心したのは、画よりも総体的なデザインというか、フォントと全体との調和だ。レンガ調だったりポップ調だったりの文字が、背景に見事に溶け込んでいる。「第6回ソコル祭」などは、1862とか1912とかの数字が字としてではなく、完全な装飾デザインと化して配置されていた。

最後に会場をもう1周した。今まで食わず嫌いだったが、初めてミュシャをイイと思った。期待していなかった分、尚更よかった。
絵ハガキはどれも人物部分を大写しにしたものばかりで、自分にとって一番興味深い字の部分が見事にカットされていてガッカリ。そこでいっそのこと、と思い切って図録を買った。図録に掲載された図版は褪色が復原してあって、展示作品よりもキレイなので逆によかったかも。そのほか、数枚の絵ハガキと、ダロワイヨとのコラボ商品のチョコを買った。これはパッケージが「椿姫」のデザインの缶なのだ(これも文字部分がカットされているのがとても残念だ)。

さて、楽しみにしていたディナーはひっさびさのオ・プレチェネッラ。メインにいただいたドンブ産うずらのフォアグラリゾット詰めは濃厚で、どっしりと食べごたえがあった。満足な花金だった。
(そごう美術館・2013年11月29日観覧)

[美術]

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