プラド美術館展
2006-05-20


楽しみにしていた展覧会。ゴヤとかエル・グレコが来るというので、珍しく前売券まで買ってもう観る気満々だった。で、出かける前夜、何気なく自宅の本棚を見ていると驚愕の事実が。
なんと、プラド美術館展の図録がある・・・
そう、2002年に国立西洋美術館でも同名の展覧会をやっていて、ちゃんと見に行っていたのだ。図録まで買っときながら、今のいままですっかり忘れていた(ぉぃぉぃ)。そういやそのときはゴヤの「巨人」とかが呼び物だったっけ。エル・グレコやベラスケスも良かった。貴族が気取ったポーズをとっている肖像画もおもしろかった。せっかくだから復習しようかとも思ったが、変な先入観が入るとよくないと考え、あえて見ないで出かけることにした。

東京都美術館は他の国立の建物より一足早く、9時に開場する。我々が上野駅に着いたのは8:56。駅前は、動物園に向かうであろう家族連れや修学旅行の中学生たちでごった返していた。駅から美術館に向かう間には何種類かの看板があって楽しめた。
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エル・グレコ
4枚。例によって赤と青の服を着たキリストなど。この人独特の、微妙な陰影が個人的にツボ。顔が縦長の人物画を見ていると、画面比率の設定を間違ったパソコン画面ような気がしてしまう。
盲目の彫刻家(触覚の寓意)(リベーラ)
No.9。皺が美しい。激しい既視感で、2002年展で見たのだろうと思ったが、帰宅して図録を見てみたらそれは「隠修士聖パウロ」だった。そういやぁこの背中に惚れ込んだんだったっけ。あらためて、リベーラという人は皮膚の描き方が上手いのだということを思った。
ちなみに、本展はすべて、2002年展との重複出品はないようだ。4年越しの展示替えという見方もおもしろいかも。
道化ディエゴ・デ・アセド、"エル・プリモ"(ベラスケス)
No.17。これを見て、ベラスケスは道化の人たちの肖像を描いたんだったということを思い出した。2002年展に出品された「セバスティアン・デ・モーラ」はいろんな色が使ってあるが、これは暗いなあ。
聖ベネディクトゥスの夕食(リシ)
No.22。左右のバランスが微妙にずれてておもしろい構図。でもベネディクトゥスが主題の絵なんだからそれでいいんだろう。
と、構図のことばかり考えて鑑賞していたら中央少し上になんだか黒い丸が見えてきた。それが、ちょうど透視の消失点なもんだから気になって気になって。果たして偶然なのだろうか、それとも下図が透けて見えるのか。
ロシア大使ピョートル・イワノビッチ・ポチョムキン(カレーニョ・デ・ミランダ)
No.30。本日一番のお気に入り。隣にあった「皇妃マルガリータ・デ・アウストリア」(マルティネス・デル・マーソ)もよかった。ほぼ等身大の肖像画で、堂々とした感じがよくでていると思う。絵の脇にある解説板に、「スペイン肖像画を代表する名作です」みたいなことが書いてあってふむふむと思ったが、にもかかわらずこの作品の絵はがきがなかったのは残念。
エル・エスコリアルの無原罪の御宿り(ムリーリョ)

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