EPSON GT-X750 を Linux で使ってはみたものの
2007-06-13


EPSON のスキャナ GT-X750 を購入」のエントリーにも書いたが、このスキャナを選んだ大きな理由は Linux で動くからだ。
エプソンは、関連会社のエプソン・アヴァシスが Linux 用ドライバを配布している。スキャナだけでなくプリンタなどのドライバも揃っている。

だが、結論から言うと、結局このスキャナは Windows で使うことになりそうだ。購入からこの結論に至るまでに1ヶ月。その間の事情を記しておく。


まずはエプソン純正の Linux 用ドライバ Iscan を試してみた。
エプソン・アヴァシスのサイトには、tar ソースと rpm パッケージはあるものの、肝心の deb パッケージがない(当方の使用ディストロは Debian 系の kubuntu)。そこでソースから入れようとしたがうまくいかなかった。しかたないので alien で rpm から deb パッケージをつくって $sudo dpkg -i でインストールした。ネットで得た情報でも Debian 系の人はそうしているようだった。GT-X750 用の追加ドライバも rpm を alien して入れた。sane パッケージは apt で楽勝。

インストールが完了してコンソールから $iscan とするが、USB スキャナはつないだだけだと root の所有となっているため、スキャナがないとか文句言われる。$sudo iscan で動かすことはできるが、ここはマニュアルにあるとおり、$sane-find-scanner してスキャナの接続先を調べ、$sudo chmod 0666 /proc/bus/usb/xxx/xxx みたいにしてパーミッションを変更するのがよい。接続のたびにこの作業が必要になるので、マニュアルには udev の rule を書けとか書いてあるけど、自分にはそんなスキルはない。まあそのへんはあとでじっくり考えることにしよう。まずはスキャンの出来具合が知りたいのだ。

で、Iscan を動かしてみる。しかし、紙スキャンは上出来だが、フィルムスキャンがトホホな代物だった。まず、期待していたホコリ除去機能がない。それどころか、褪色復元とかもない。売り物の機能がない、普通のフラットベッドスキャナとなってしまうのだ。純正ドライバなのに・・・
それになにより、一度に複数の範囲を選択してスキャンするということができないのが最大のトホホだ。Windows のドライバソフト(Epson Scan)だとコマの位置を自動で認識して複数のコマを選択してスキャンできたりするわけだが、Iscan ではそれができないのだ。このため、たとえば複数のコマを取り込むには、こんなふうに12コマ全体をひとつのファイルとしてスキャンしてからレタッチソフトでトリミングするか、または、コマごとにその都度範囲指定してスキャンするということになる。前者だとカラー調整が難しくなるので非現実的だし、後者だと七面倒。純正ドライバなのに・・・

Iscan でのできあがりはこんな感じだ。
[LINK] (禺画像])
出力 1600dpi で、tiff で出力できなかったので、pnm というので出力した。それを横幅480ピクセルのJPEGに変換した。自動露出補正で、撮影自体にPLフィルタを使っていることもあるが、結構こってりした色合いだ。ホコリ取りがないのでホコリが目立つ。うーん。


しかたない Windows で使うか、と思っていたら、ふとしたことから VueScan なるソフトの存在を知った。マルチプラットフォームで、Linux 版もある。ちゃんと複数コマのスキャンもできるらしい。有料ソフトだが、試用ができるのでとりあえず試してみることに。
本家サイトからダウンロードして解凍する。中にある vuescan てのが実行ファイル。特にインストール作業はいらない。


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