1周して気付いたら昼間近だった。来る前は1時間くらいでさっさと見終えてどこか寺でも拝観に行こうと思っていたが、それは甘かった。展覧会ちらしには「織物や刺繍で仏の姿や浄土を表した作品があることをご存知ですか」とあるが、當麻曼荼羅と刺繍釈迦説法図くらいしか知らなかった。それがひとつの展覧会が開けるくらいたくさんあることを知ったのは、大きな収穫だ。
気付いたら会場は外国人だらけだった。東洋人だけでなく白人も多かった。彼らは日本人ですらろくに知らない繍仏(そもそもこの「しゅうぶつ」という単語だって、フツーは知らないだろう)を日本の想い出として持ち帰るのだろう。帰国した彼らは知人に「日本って、刺繍のブッダがいっぱいあるんだぜ」とか言うのだろうか。
全体をもう1周したあと、さらに當麻曼荼羅と刺繍釈迦説法図をもう一度見直してから会場を出た。絵ハガキを5枚買った。アップのものは繍い目がよく見えてイイ。
時刻は正午を過ぎていた。奈良博の食堂はカレーとオムライスくらいしかなさそうだったので、激烈な暑さの中を夢風ひろばまで行き、黒川本家で「葛匠」ランチセットを食した。
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ビールを飲みたかったが、この暑さでは熱中症が心配なので我慢した。そういえば今回帽子を持ってくるのを忘れた。すぐ目の前にモンベルの店があったので帽子を買った。再び博物館に戻り、仏像館の仏像を見た。岡寺所蔵の義淵僧正坐像(国宝)が初見だった。大好きな室生寺の釈迦如来像(国宝)も昨年から同じ場所のままにおわした。
15時過ぎまで博物館にいて遠出ができなくなったので、すぐ近くの興福寺国宝館に寄ってから宿に向かった。
(奈良国立博物館・2018年7月27日観覧)