ミュシャ展
2017-03-22


今年の国内の展覧会のうちでも最大級の目玉の美術展。ペア券を買ったのは昨年11月。待っていたこの日がとうとうやってきた。しかし開催前からNHKがニュースで取り上げたりして、混雑は火を見るよりも明らかな状況。早いうちに行っておくべきだろうと考えた。土日は混雑も凄まじいと判断し、平日に休みをとって行くことにした。
自分はミュシャはそんなに好きではなかった。それが、2013年に「知られざるミュシャ展」を観たとき、初めていいなあと思った。ミュシャというと、キレイキレイなポスターのイメージしかなかったところ、その展覧会で、大作も手掛けていることを知ったのだった。


〓開場は10時だが、美術館そのものは9時半に開館するので、9時半を目指して家を出た。乃木坂駅に着いたのは9:27。美術館との直結通路にはすでに行列ができていた。どんだけ混んでんだよ、と思ったら、9時半になってすぐに列が動いた。なるほど、開門を待つ列だったわけだ。エスカレータで地上へ上がっていく。階段を使ってぶち抜こうかと思ったら、ロープが張られて通行止めになっていたのはさすがと思った。
美術館に入り、1階エントランスでいったん待たされ、美術の授業かなんかで来たと思しき中学生軍団が別にどこかに誘導されて静かになってから、2階へ上がって今度は横4人の列を作る。意外にも、我々の前には8列しかなかった。この時点で9:35で、多くの人は荷物やコートをロッカーに預けに行ったりしていた。我々は、中は寒いと踏んで、コートは着たまま入ることにした(この日の東京は寒く、最高気温は7度と真冬なみだった)。美術館のガラス壁にはスラヴ叙事詩の実物大の複製幕がかかっていて、みんな暇つぶしにその写真を撮っていた(自分は帰りに撮ろうと思っていて忘れてしまった)。

9:50過ぎには入場が始まった。入ってすぐ、脇の出品リストをとって見てみると、会場のほとんどをスラヴ叙事詩20枚が占めていることがわかった。スラヴ叙事詩は3部屋に分けて配置されており、その一番奥は写真撮影可能の部屋であることも記載されていた。部屋に踏み入ると、そこは巨大な絵に囲まれた圧倒的な空間だった。思わず息を飲んだ。開場直後の人が少ない中でこれらの絵画に囲まれて佇んでいる時間は最高に素晴らしく、感動して涙が出そうな気分になった。

しかし時間はあまりない。人がいないうちに写真の部屋に行かなくては。奥へ急ぐと、まだ10人くらいの人がいるだけだった。
[LINK] (禺画像])
これだけ空いていると、人が入り込まない作品だけの写真が撮れる。
[LINK] (禺画像])
うーん、デジイチを持ってこなかったのは失敗だったか。いろいろ工夫して撮ったりしているうちに時間が過ぎていく。こうした撮影は楽しいが、キリがない。今日は絵を見に来たのだと思い直し、再び最初の部屋に戻って順番に鑑賞することにした。
10:10になり、最初の部屋はかなりの人溜まりになっていた。1から順番に、解説を読みながら見ていった。絵巻などと違って大きな絵だから見えないということはないのだが、普通の展覧会と違って人の流れが一方向でないから(みんな右往左往している感じ)、人にぶつからないようにするのがなんだか変な感じだ。そんな流れのせいか、相棒とはぐれてしまった。


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[美術]

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